『ザ・ワールド・イズ・マイン』『宮本から君へ』で有名な新井英樹さんの未掲載作品集『セカイ、WORLD、世界』を読んでみました。
7つの短編作品で構成されているのですが、どれも新井英樹さんらしい独特な描写が印象的です。
- 「イワオカ」
- 「俺たちには今日もない(前・後)」
- 「準ちゃんS.O.S.」
- 「失念」
- 「せかい!!岡啓輔の200年」
- 「It Follows Me 童貞的中年奇譚」
- 「工場見学」
その中でも「せかい!!岡啓輔の200年」は強烈でした。
蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)という建物はご存知でしょうか。僕は全く知りませんでした。蟻鱒鳶ルとは、コンクリートの魅力に憑りつかれた建築家岡啓輔さんが、2005年11月からいまだに作り続けているコンクリートのビルです。このビルを作り続ける岡啓輔さんを題材とした物語で、新井英樹さんが岡啓輔さんにインタビュー形式で過去を遡り、蟻鱒鳶ルを創る経緯、そして現在の状況までを追いかけています。
蟻鱒鳶ルは、東京の三田にありますので、近々観に行ってみてはいかがでしょうか。
おススメPOINT
①岡啓輔さんいわく、通常のコンクリートの寿命は30~40年で、コンクリートを作る際に水の量を減らすだけで200年保つとのこと。
②マンガを読み終えたら岡啓輔さんのtwitter→@OkaDokenをCHECK!
③「It Follows Me 童貞的中年奇譚」の童貞の正義感も面白いです。
おススメ度:★★★☆☆