1950年生まれのgerhard steidl(ゲルハルト・シュタイデル)が経営するドイツの小さな出版社『シュタイデル』のドキュメンタリー映画です。
デザイナー、出版社として働いていたシュタイデル氏は、アンディ・ウォーホルの展覧会で見た作品の色使いに感銘を受け、1968年にシュタイデル社と印刷所を創設しました。
ウォーホルの影響もあって、シュタイデル社は写真集をメインに出版し、印刷の色使いに対して強くこだわっています。また、ノーベル賞作家の新作や、有名ファッションブランドの写真集を手掛けており、シュタイデル社で出版する為に何年も待つ作家もいます。
多くの出版社が海外で印刷やレイアウトを行う中、全ての工程を行うシュタイデル社は非常に珍しいとのことです。
この映画では、シュタイデル氏のインタビューや、『iDubai』という本の制作過程を中心に描いています。その中で、シュタイデル氏の異常なこだわりが垣間見れるのですが、本好きが観るとたまらない内容となっております。
おそらく観終わった感想は「『iDubai』欲しい、、、!」だと思います。
世間では電子書籍にシフトしていますが、紙でしか表現できない魅力をわかりやすく解説しております。
個人的な意見としては『好み』と『適材適所』が重要だと考えており、紙による質感からのインスピレーションもあれば、感性が高ぶった時に迅速に入手できるインスピレーションもあると思うので、各々が自由に選択できたらと思います。
シュタイデル社の本は日本でも購入可能で、恵比寿にある書店『POST』で購入できます。
こちらの書店では海外のアート系の本を多く扱っており、その中にシュタイデル社の本もいくつか取り扱っています。
店内ではトークイベントが開催されたり、ギャラリーとして作品を展示していたりするので、恵比寿に来た際は是非訪れてみてください。
①シュタイデルの本は恵比寿の書店『POST』で購入できます。
②普段接しているモノに対する職人の熱い思いを知ると、生活が少し豊かになります。
③アート系の洋書はそこそこ良い値段がするので、プレゼントとしても喜ばれると思います。
おススメ度:★★★★☆
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:ヨルグ・アドルフ、 ゲレオン・ヴェツェル
上映時間:1時間30分
初公開: 2010年10月20日
POST公式HP→http://post-books.info/
場所:東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
電話:03-3713-8670
定休日:月曜休み